立憲民主党

世田谷区議会議員 中村コータロー 「これ以上、区民を欺く政治はいらない。」

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候補者心理 2007-03-26 23:46

候補者心理...。選挙が近づき、急に前のめりになったり、気が大きくなったり、自己中心的になる候補者の異常な心理状況。また、その状態になった候補者をからかうためにもしばしば使われる。
  例えば、
「最近松田さん、挨拶まわりばかりで、全然事務所に帰って来ないよね」
「候補者心理だろね」
まずい、非常にまずい。ついつい調子に乗って作りすぎてしまったビラ、その数は総選挙並みの12万枚。駅頭やポスティングで配りまくるも一向に減る様子は なく、決して広くない手塚事務所の大事なスペースを陣取ってずしりと鎮座している。そもそも、そびえる山の半分はポスティング業者なる会社に、今風に言う とアウトソーシングを目論んでいた。ところが、とある状況とある御方の
「最初の選挙では船橋を20日間歩きっぱなし、ビラを配りっぱなしだったよ、お陰で10キロは痩せちゃったけどね」
との伝説を拝聴し、そこでまた出た候補者心理、ならばやったろうじゃないかと、業者不使用宣言。
  それを聞いてひっくり返ったのが事務所スタッフ。それもそのはず、街頭演説の際にビラを配るのはスタッフ。ポスティングをしてくれるのもスタッフ。
「公太朗さん、そりゃ無茶だ」
と、頭を抱えるスタッフをなだめすかして、終わりの見えないロングジャーニーはスタートしたのでした。 しかし、本番中には決して配れない政策マニフェス ト。渡す手と受け取る手、一瞬の交わりでも縁を感じることの出来る貴重なツール、それがビラです。1枚1枚引き取られて行くたび、自分の想いが伝わったよ うな錯覚も膨らんで、俄然やる気が沸きあがってきます。が、これまた候補者心理。
  それにしても、何回か携わった手塚さんの選挙では決してなかった政策物の作りすぎ。15年の経験なのか、それとも根本的な計画性の差なのか、同じ体験をしてみてあらためて感心することばかりの日々でもあります。事務所に来るたび
「ビラの家賃頂くよ」
と冗談めかした手塚さんの目が、段々笑わなくなってきた事実に後押しをされて、安倍内閣の支持率のように日々下がり続けるスタッフのテンションを鼓舞しつ つ、必ず配り切らせてくださいとお星様に願った本番1ヶ月前の夜。事務所にかけられたホワイトボードの数字はなかなか増えず、あぁまだまだ先は長い...。  あれ、横を見ると名刺も山のように...。
「どうすんの、俺? つづくぅ!」 

抱き枕と寝た。区役所内の控え室で、軋むパイプ椅子に深く腰掛け、きつく財布を握り締めながら「I LOVE MONEY」と囁いた。
  目黒区がてんやわんやの大騒ぎです。議員活動のためにひとり月17万円も税金から支給されている政調費が、あろうことか私的に使われていたのです。公明党区議の総辞職あり、議長の開き直りありで、恥の歳末出血大サービスを展開中でございます。
  そんな腐った区政を正そうと立ち上がったのが我らがキャプテン松田哲也。積み重ねたインターン生の信望と、各地での転選がもたらした濃い人脈で、すでに何 十人も従える大頭目がいざ出陣です。そんな、言わずと知れた手塚秘書軍団大黒柱のスラリと伸びた足が最近微かに震えているのは、40歳を過ぎた年齢からく る動機・息切れ・体力の衰えなどでは決してなく、肩に乗った目黒区民の期待の重さと、大事な決戦を前にした武者震いなのであります。
  いざという時は普段の熟慮を重ねてベストを選択する「クレバーお松」はなりを潜め、情熱弾丸の火の玉男が顔を出すことは周囲の知るところです。そこから降 り注ぐ火の粉で集団が燃え上がるのもすでに見慣れた光景です。この人は凄い!と毎回唸らせられるのは、その原動力が明確な正義だからなのであります。男一 匹41歳、たしかに時には寂しいこともある。なかなか寝付けぬ秋の夜長には、やっと会えた恋人のように枕を強くハグすることだってあるでしょう。しかし火 の玉男の名誉と威信にかけて税金は一銭足りとも使わないと、僕も連帯保証人としてお誓い申し上げます。
  この手塚総攬把、松田二当家、そして東京中から集まる壮士の一団。東に税金泥棒が現われれば行って討伐し、西に困っている人がいれば行って助けになり、議 会で非常識が繰り返されていれば行って徹底的に正し、五本木にアルコールがあると聞けば行って明け方まで痛飲をしております。
  皆様も何かの時には是非SOSの狼煙をあげてください。根は優しい荒くれ者たちが、我先にと駆け付けますから。

珍道随行記 2006-08-21 03:55

待ちに待った梅雨が明け、強い日差し降り注ぐ中、首から下を使うのが得意な手塚秘書軍団は「世界のイチロー」ならぬ「政界のイチロー」ポスターの増殖に汗 を流しております。とはいえ、天然日焼サロンに身を投げ出してブームの去った最強カナリア軍団を目指しつつも、たまには日頃の疲れを癒してもいいんじゃな いかと、労使ともに世間よりちょっと少なめの休みを取ることになりました。
  さてさて、世界一とも名高い花火へ期待に胸膨らませて旅路についた、関西ビギナーや、多少の関西経験はあっても基本的な常識が欠如しているメンバーを含む 大阪視察団は、新幹線が新大阪駅に滑り込んだ時にはすでにテンションうなぎ昇り。出走寸前の競走馬さながらに、ゲートならぬ新幹線の扉が開くのを荒い鼻息 で待ちうけ、ホームへと勢いよく飛び出しました。
  ところが、気持ちははやれど右に行くのか左に行くのかさっぱり分からない。同じ国内でガイドブックを開くのもちょっぴり気が引ける。よって、そこは知識と 経験に溢れる手塚が先頭に立ち、案内を交えながらまるで選挙区を歩いているかのようにスイスイと進んで行くのです。
  日本人は芸者ガールとサムライしかいないと思い込んでいる外国人の如く、食い倒れ人形が通天閣の上でグリコのポーズを取っているのだと認識している僕は、 たこ焼きと明石焼きの違いが分からず手塚にイエローカードを出され、串揚げ屋に入ってはソース2度づけどころか3回目にトライして手塚にレッドカードを出 され、心斎橋と水道橋って似てるなぁなどと考えつつぼーっとしてたら難波まで乗り過ごしてしまいそうになる始末。他のメンバーも色々と手塚に教えを乞いな がらのツアーは、秘書はとても露払いではなく、後ろからついていく「お供」に変わっておりました。
  こうして繰り広げられたお荷物だらけの珍道中も、メインイベントには全員揃って無言。花火のすばらしさについてはいくら描写してみても、松田秘書はじめ大阪の方に
「もっとごっついわ、ボケ〜」
と怒られてしまうので割愛するにして、手塚におんぶに抱っこのブレーメンの音楽隊旅行は常識外れの経験と大きな感動を胸に幕を閉じました。
  それにしても、政治や社会常識のみならず、方言や地域の特色・特産を体験できる手塚学校の充実した授業内容には、在学5年目になってもあらためて眼から鱗の日々ばかりです。
  夏も冬も暖かく、越境入学も受け入れる手塚学校。もし入学希望者がいらっしゃいましたらぜひ五本木まで。「政界のイチロー」ポスターがにっこりと満面の笑顔でお出迎え致します。

永田(町)パニック 2006-04-17 03:57

軋むタイヤが、窓に押し寄せるマスコミを後方彼方へと引き離す。法定速度目一杯まで回転数をあげるエンジンが、追跡しようと発進を始める車を突き放す。後 部座席で憔悴しきった永田寿康代議士をバックミラー越しに覗くたびに、病院へ向かうファンカーゴが信号で止まるたびに、赤色回転灯が装備されていないこと を恨めしく思った。
  遡ること数日前、手塚が睡眠を除くほとんどの時間を永田代議士とともに過ごすようになり、普段から随行をしている僕は、思わぬ展開でメール問題に接するこ ととなった。待機中のほとんどの時間を地元事務所へ押し寄せる各メディアの取材対応に追われながら、テレビやラジオから流れる関連ニュースに耳をそばだて ながら、垣間見る永田代議士の飯喉通らぬ状態を目の当たりにしながら、当事者でも党執行部でもなく、マスコミとも一視聴者とも違う様々な角度から、多くの ことを感じる経験になった。
  政治腐敗を正そうと強い信念を胸に質問に立ったとはいえ、緻密な調査もせずにメール仲介者に騙され、一部の人に多大な迷惑をかけた永田代議士への拙速との 厳しい批判は当然で、民主党の方針がいまいちはっきりせず、国民の政治不信に拍車を掛けてしまったのも事実。
  一方、メール仲介者を明確にせよと声高に叫んだ自民党議員が、自身が所持する塗り潰しの少ないメールの入手先の情報公開には歯切れが悪く、いまだ明らかに しないのも、耐震強度偽装問題に関わる元国土庁長官の大事な政倫審が、大して注目浴びることなく粛々と終わったのも、一連の大きな流れに隠れた決して小さ くない事実。
  ?と感じたのは、きっと民主党への贔屓目だけではないはず。
  ともあれ二大政党政治を確立し政権交代を目指すべき民主党が、一連の騒動で前原誠司代表の引責辞任にまで及ぶ深刻なダメージを受け、とにもかくにも、所属 国会議員による投票の結果、新しい顔と結党以来最大の危機を打破すべく豪腕が期待されて、小沢一郎新代表が誕生した。
  小沢代表の有名な著書に「日本改造計画」という本がある。手塚は日本新党時代に、現在の中田宏横浜市長らと共に「小沢一郎『日本改造計画』への挑戦状」と いう本を書き、まさしく挑戦状を叩き付けたことがある。本屋の棚にはおそらくもう並んでいないだろうこの本の冒頭に、当時の小沢代表がコメントを寄せてい る。
「大いにけっこう。〜折に触れて私も若い議員の諸君と議論していきたい。〜若い議員の諸君がこのように堂々と意見を表明してくれた意味は大きい」
  こうとなったら、自由闊達な議論ができ、オープンで若手にチャンスがあり、そして慎重かつ大胆に怯むことなく徹底的な疑惑追求ができる党を目指して、WBCの日本さながらな不屈の闘志と大逆転劇を、新生小沢民主党に心から期待したい。
  ちなみに、もうすぐ私も父親になる。やっぱり民主党にいい社会をつくってもらいたい。

宴と縁 2006-01-16 03:57

最前列のアリーナ席から飛ばされる怒濤の野次、また野次。しかしここは姉歯建築士の証人喚問の場ではない。
  女性は綺麗なドレスに身を包み、少々赤い顔をした男性は入場の度にたたらを踏む。しかしここは社交ダンス会場でもない。
  手塚よしお、野田佳彦国対委員長、松本剛明政調会長、蓮舫参議院議員と並ぶテーブル。しかしここは民主党役員会ではもちろんない。
  聖夜をいよいよ1週間後に控えて、お洒落な化粧を施された豪華絢爛なツリーがそびえ立つ冬の全日空ホテル。そこにお集まりいただいた親戚、友人・知人、そ して分不相応な来賓。伊藤悠都議の流暢な司会で進められた披露宴は、まさに笑いあり、少しの感動あり、またまた笑いありの、とても楽しい宴になった。
  ご存知リハビリ中の井上裕美子秘書も車椅子で駆けつけ、溢れんばかりの熱い想いをスピーチにし尽くせなかったM秘書、花より団子・会話よりワインを手酌で 堪能しているO秘書、まだ見ぬ伴侶を探そうと新婦友人席を狩人の眼で物色するT秘書などなど、手塚秘書軍団がそれぞれ楽しんでくれているのも、高砂の席か ら見ていて手に取るように分かった。手塚事務所開設以来初の慶事に、手塚をはじめ秘書軍団は、一も二もなく心の底から喜んでくれた。それはテンションがあ がりにあがった秘書軍団が、新郎の両親が参加するという異例の二次会にほろ酔い気分で突入し、そのほとんどが最後には正体を無くしたという事実が全てを物 語っているだろう。決してただ単に酒を飲み、馬鹿騒ぎをしたかった訳ではない・・・と信じたい。
  それにしても披露宴に参加いただいた顔ぶれを見て、人生の各章でそれぞれお世話になり、また迷惑をかけてきた顔ぶれで、今まで素晴らしい縁に恵まれてきた ことにあらためて気付かされた。きっと今後出会う縁にも助けられていくことだろう。手塚よしおの下で学べた縁、こんなにも楽しくて暖かい秘書軍団と共に仕 事が出来た縁、そして今これを読んで頂いている方々との縁。袖触れ合う全ての円で買えない縁に、心から感謝して、大切にしていきたいと思う。
  そして何より妻に出会えた縁が、天から授かった最大の福音に間違いない。果たして愛と責任がおまけとしてついてきたこの縁が、自分をどのように強くしてくれるのだろうか。ボクサーは守るものが出来るとパンチが重くなるという。
  宴の明けた次の日、乾杯を重ねるたびに掲げた腕は、軽い筋肉痛と愛と誓いを込めた指輪で、少しだけ重くなっていた。